Mastodon(マストドン)って何?小難しい話をなるべく簡単に書いてみた

mastodon
3年ほど前から目にするようになったMastodonというSNS。実は私もやっています。

他のSNSとは違って様々な特徴があり、だからこそ数ある解説もネットワークの専門用語が多め。その分野に詳しくない人にはちょっと分かりづらいかもしれません。

というか私も専門用語が分からないので使ってみてちょっとずつ理解しているつもりです。

だからと言って「なんか小難しいSNS」という訳では全くないので、「専門用語が分からん人間なりにMastodonってこういうものだよ」ということを書けないか、と思い今回書いてみました。

今回、Mastodonがどんな経緯で誕生したか、だれが作ったか、など他で調べれば分かることは省略し、またなるべくネットワーク関連の専門用語を使うのは避けて書いていこうと思います。

先日「mstdn.jp」「mastodon.cloud」サービス終了との報道がありましたが、これはマストドン自体がサービス終了するということではなく、マストドンのサーバーの一つがサービスを終了するということです。

マストドンというSNSが消えてなくなる訳ではありませんし、いまmstdn.jpを利用している人は他のサーバーに移るなどして引き続きマストドンを利用することができます。

また、「mstdn.jp」「mastodon.cloud」が新運営に譲渡されることが決定しましたのでサービス終了は撤回され、新運営のもとサービスが続行されることになりました。

Twitterと比較されるMastodon

twitter 凍結
Mastodonのことを調べるきっかけとなるのに多いのが、「新しいSNSへの興味」だと思います。

さらに深堀すると、
・Twitterアカウントが凍結された
・Twitterのムーブメントについていけない
・論争が目立つようになり嫌気がさすようになった
・フォロワーとの人間関係に疲れた

などといった背景があるようです。

そこに「Mastodonへの移住」が検討されるようになり、実際にTwitterからの移住と思われるユーザーが増えた時期もありました。

なので、Twitterを比較対象にしたほうがより分かりやすいと思うので、比較していきたいと思います。

誰が管理してるの?

Twitter・・・Twitter, Inc.(ツイッター社)
Mastodon・・・サーバー(インスタンス)管理者

Twitterのサービス管理者はアメリカのTwiiter社です。
対してMastodonの管理者は「そのサーバーを管理している人」です。

Mastodonは、Twitterと違って一つの会社が運営している訳ではなく、複数のサーバーごとに運営されています。

オープンソース(「作り方公開するからこれ見て作ってね!」というような仕組み)なので、誰でもサーバーを作ることが出来ます。

ですので、「Mastodonのサーバーを作った人がそのサーバーの管理者」という形になります。

2019年初頭まで、Mastodonではサーバーのことを「インスタンス」と呼んでいました。それでもなぜか管理者のことは「鯖缶(サーバー管理者→サバ管→鯖缶)」と呼ばれていました。印鑑(イン管)じゃないのか…。

現在、公式には「インスタンス」という言葉を使うのは廃止され「サーバー」という呼び方に統一されています。しかし現在でもインスタンスという言葉を使うユーザーは多く、マストドン関連のニュース記事にもインスタンスという言葉が使われることもあります。

「インスタンス」という言葉はMastodonを利用していると結構出てくるので、「サーバーのことだな」と覚えておくといいですね。

インスタンスについては後ほど詳しく書きます。

※実際マストドンを始めてからインスタンスという言葉を見る機会も多いと考えられることから、この記事ではあえてインスタンスという言葉を用いていきたいと思います。インスタンス=サーバーということが分かればOKです!

登録の仕方は?

Twitter・・・アカウント取得
Mastodon・・・所属したいサーバー(インスタンス)でアカウント取得

登録のしかたは双方特に変わりませんが、ちょっとだけ違うのが「アカウントを作りたいインスタンスで登録する」点です。

アカウントを見てみると…
【Twitter】
@〇〇〇

【Mastodon】
〇〇〇@mstdn.jp
〇〇〇@best-friends.chat
〇〇〇@pawoo.net

上記のようにTwitterは@マークの後ろにユーザー名ですが、Mastodonは@マークより前にユーザー名、@マークより後ろはサーバー(インスタンス)名になっています。メールアドレスみたいですね。

投稿方法は?

投稿方法自体はTwitterもMastodonも大きな違いはありません。
画像や動画の添付も可能です。

ただ文字数の上限として、Twitterは140文字、Mastodonは500文字の制限が設けられています。

また、Twitterでは投稿のことを「Tweet(ツイート)」と呼ぶのに対し、Mastodonでは「Toot(トゥート)」と呼びます。

同じく、Twitterの「リツイート」はMastodonでは「ブースト」です。

名前が違うだけで、機能としては双方同じものです。

Twitter Mastodon
文字数上限 140文字 500文字
投稿のこと Tweet(ツイート)

※小鳥のさえずりの意

Toot(トゥート)

※象などが鳴くことの意

再投稿のこと RT/リツイート BT/ブースト

TwitterにはなくてMastodonにある機能

「ここまでじゃTwitterと大して変わらないじゃないの」と思われるかもしれませんが、ここからがMastodonの個性というか特徴です。

・ローカルタイムライン
・連合タイムライン

Twitterと同じく、Mastodonもフォローした人の投稿やブーストしたものを自分のタイムライン(ホームタイムライン)で見ることができます。

しかしMastodonはタイムラインが1つだけではありません。

自分の所属するインスタンス利用者の投稿が流れる「ローカルタイムライン」と、所属するサーバー(インスタンス)の他ユーザーや、そのユーザーがフォローしている別のインスタンスのユーザーの投稿(つまり、友達の友達の更に友達の・・・の投稿の数々)が流れる「連合タイムライン」があります。

タイムラインに流れるもの
ホームタイムライン 自分の投稿、自分がフォローした人の投稿、自分やフォローした人がブーストした投稿

※Twitterがこの形

ローカルタイムライン 自分含め自分の所属するサーバー(インスタンス)の人が投稿したもの
連合タイムライン 自分の所属するサーバー(インスタンス)の人や、その人たちがフォローしている他インスタンスの人の投稿

(※すごくたくさん表示されるので流れが速い!)

つまり、常時「ホームタイムライン」、「ローカルタイムライン」、「連合タイムライン」がそれぞれ同時に流れているという状態になっているのです。

・投稿ごとに「どこまで公開するか」を選択できる
これはfacebookが似たような形をとっていますが、一つの投稿ごとにどこまで公開するかの公開範囲を設定することができます。

・コンテンツ警告(CW)を設定できる
・添付画像等にNSFW (Not Safe For Work=職場とかでこの画像開いたらちょっと気まずいよ、という警告)を設定できる

ネタバレやちょっと刺激の強い添付画像などがある場合、コンテンツ警告やNSFWで隠すことができます。

MastodonがTwitterのように何でもかんでもすぐアカウント凍結しないのをいいことに、刺激的な画像をNSFWやコンテンツ警告なしにそのまま貼ってタイムラインに流している人が一部いますが、個人的にはせっかくMastodonに居てこの機能があるのだから是非使っていただきたい、と思っています。

「自由」と「何でもやっていい」は違いますからね…

サーバー(インスタンス)のしくみ

ここまでTwitterと比較してMastodonを解説しましたが、やはり一番ややこしく感じるのはインスタンスのしくみではないでしょうか。マストドン最大の特徴ですので、ここをもう少しおさえておきたいと思います。

それでは、学校に例えて解説します。

マストドン インスタンス
高校一年生の増戸 鈍(ますと どん)君です。

マストドンのインスタンスをどこにしようか悩んでいます。

mastodon インスタンス

増戸君は自分に合いそうなインスタンスをピックアップしました。

自分と同い年が多く気の合いそうな一年生インスタンス、先輩たちの情報が聞けそうな上級生インスタンス、入りたい部活や友達が入っている部活のインスタンスです。

インスタンス

「一年生インスタンスに入ってもっと友達を作りたいな。でもボルダリング部インスタンスには幼馴染がいるから話をしたいし、三年生インスタンスには中学の先輩が居るから受験の話も聞きたいし…」

悩んだ結果、増戸君は一年生インスタンスに所属することにし、ボルダリング部の幼馴染と三年生インスタンスの先輩、あと吹奏楽部インスタンスでトランペットがべらぼうに上手だった人、「帰宅部の韋駄天」と呼ばれる最速帰宅で有名な二年生が気になったのでフォローすることにしました。

 

このように、マストドンはインスタンスの垣根を超えてフォローしたりやりとりしたりできますので、インスタンスごとにアカウントを作る必要はありません。

複数のインスタンスでアカウントを作ること自体は可能ですが、このこともあるのであまり意味がないかもしれません。

しかし、サーバー落ちなどもしもの時用のサブアカウントとして別インスタンスにもう一つアカウントを作っている人はいます。実は私も。

インスタンスそれぞれに独自の機能が付いていたり使える絵文字が他と違ったりと特色がありますので、オンラインゲームのように数あるサーバーのうちの一つ、のように考えているとちょっと面食らうかもしれません。だけどそれが魅力なのです。

また、インスタンスは「〇〇インスタンス」の他に「△△丼」「××鯖」などと呼ばれることもあります。
丼はマストドンから、鯖はサーバーからきています。

以前はインスタンスのこと自体を「箪笥(タンス)」と呼ぶ人もいましたが、最近はあまり耳にしなくなりました。

インスタンス、奥が深いですね。

とりあえずマストドンをやってみたいなら

マストドン 始める

Mastodonを始めようと思い立ち、さてどこのインスタンスでアカウントを作ろうか。悩みますよね。

いきなり少人数のインスタンスに飛び込んでいいものか、まずはどこか大きいところで作ったほうがいいのか。

個人的には、大きいインスタンスでまずアカウントを作ってみて慣れてみるのがいいと思います。

大きいインスタンスだと「Pawoo」、「mstdn.jp」などが挙げられますが、2020年5月25日に「mstdn.jp」および「mastodon.cloud」が同年6月30日をもってサービスを終了すると発表されました。

今後サービスの引き継ぎ先などが見つかればもしかすると継続もあるかもしれませんが、現在は未定です。

※2020/6/7 追記 mstdn.jp / mastodon.cloudの運営より、譲渡先が「Sujitech, LLC.」に決まったと発表されました。

そしてPawooも元々pixivが運営していましたが、2019年12月に株式会社クロスゲートに運営権が譲渡されました。

pixivが運営していたとあってPawooには絵師さんや絵描きさんが多いです。もちろんそうでない人も多く、日本のインスタンスではユーザー数が最多の約60万ユーザーとなっています。

私がユーザー数の多いインスタンスでアカウントを作ったほうがいいと思う理由は、

・常に誰かがトゥートしていてローカルタイムラインが流れているため、気になった人をフォローしやすい

です。

トゥートする、フォローする、やりとり(リプ)する、といった回数が必然的に増えてくると思うので、まずマストドンに慣れるには良いと思います。

「色んなインスタンスのトゥートが流れる連合タイムラインがあるなら、ローカルタイムラインを追う必要ないじゃん?」と思うかもしれませんが、連合タイムラインはとにかく流れるスピードが速く、様々なインスタンスのトゥートがそれぞれバラバラの話題でリアルタイムで流れていくのでまず着いていけません。

読んでるうちにどんどん次が流れてきます。例えるならノンストップ流しそうめんです。

逆に人数の少ないインスタンスだと、ローカルタイムラインがあまり流れなくて「うおーマストドン始めるぞおおおー」と意気込んでいる時にはちょっと物足りないかもしれません。

マストドンに慣れてきて、「話題に特化したインスタンスに行きたい」「〇〇さんがやっているインスタンスに行ってみたい」と思ったら改めて他で作ることも可能なので、「どこに行けばいいかまだ決まってない、分からない」のであればとりあえず大きいインスタンスで登録するのをオススメします。

おわりに

マストドンについてかみ砕いて分かりやすく説明するって、意外に難しいですね…。

すこーーーしでも分かった!と思ってもらえたら嬉しいです。

これは数日に渡って執筆していたのですが、3日目くらいでmstdn.jp終了のニュースを耳にしてちょっと寂しい気分になりましたね。

それでもマストドンには今もたくさんの人がいてそれぞれにマストドンを満喫しているので、もしマストドンに来ることがあったら一緒に楽しみましょう!

2020.5.29 追記

嬉しいことに多数の方に読んでいただき、「ここが間違っているよ」「いまはこう呼ばれているよ」など、たくさんの修正点をマストドン上で頂いております。知らなかったことなどもあり、教えて頂き大変ありがたいです。この場を借りて御礼申し上げます。ありがとうございます。